2024年6月30日、大雨の琵琶湖市民清掃。実施したのは大津市と任意団体「琵琶湖を美しくする運動実践本部(主体は大津市自治連合会)」だが、「実践本部」という団体は、大津市民にとって、どこの誰が役員しているのかさえわからない不透明な組織そのもの。市ホームページで、運営団体について詳細を公表していない。
ウオッチドッグの前身「大津WEB新報」では2015年1月から、「実践本部」の不透明な組織運営について指摘してきた。「実践本部」のいい加減な補助金使途やごみ処分方法の問題について、1つずつ情報公開請求で入手した資料を元に明らかにしてきた。こうしたおかしな実態を大津市は知りながら、長年見逃しているだけでなく、片棒をかついできた。
市と実践本部のいびつな関係性をウオッチドッグが暴露したら、市と別団体であるということを強調するかのように、「実践本部」は2018年6月にホームページを開設した。しかし、そのホームページには、「実践本部」の役員に関することや、予算や実績に関することは何一つ掲載していなかった。
2018年から6年経過したが、それでも相変わらず、「実践本部」のホームページには、団体の役員名や、予算、実績、運営に関することは一切掲載していない。2018年6月の開設時と同じ「団体の運営内容について、情報公開に向けて当ホームページにて順次更新していく予定です」という文面のまま。何も更新していない。
掲載しているのは「市民に参加を呼びかけるお知らせチラシ」と「実施要綱」のみ。令和のご時世になっても、市民に参加を呼びかけながら、誰が運営しているのかをお知らせしない、不透明な組織運営が延々と続いている。

大津市民に対して、大々的に参加を呼びかけながら、運営役員らの氏名(責任者)を明らかにしない。まるで詐欺。
↓2018年6月19日付・ウオッチドッグ(過去報道を参照まで)
お粗末なHP開設/基本情報を掲載せず/琵琶湖を美しくする運動実践本部/琵琶湖市民清掃№7
滋賀県内で大津市以外の18市町が参加し、滋賀県が支援している「美しい湖国をつくる会(美国会)」のHPと、大津市しか参加していない「琵琶湖を美しくする運動実践本部(実践本部)」のHPを比較すると、「実践本部」のいい加減さが際立っている。
たとえば、美国会HPには掲載されている「事業計画・収支予算」、「事業実績・収支決算」、「役員名と参加団体」、「会則」、「問い合わせ」などが、実践本部のHPに見当たらない。
また、実践本部は「大津市役所 別館1階 大津市環境政策課内」に事務局がありながら、住所も電話番号も掲載していない。主催団体の構成や、連絡先も書いておらず、どこの誰が、市民清掃を呼びかけているのかわからない、信頼性の乏しいサイトの作りになっている。活動を伝える写真はわずか1枚。琵琶湖の湖面を思わせるものだが、いつ、どこで撮影されたものか記載がない。
さらに、「大津市内の官公庁や企業が、運営や活動に携わっています」と紹介しているが、大津市と実践本部とが一体となって琵琶湖市民清掃を運営しているにもかかわらず、両者の関わりを明確にしていない。