2024年の6月30日(日)はどしゃぶりの大雨。そんな天候にも関わらず、任意団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は琵琶湖市民清掃を実施することを決めた。実践本部の事務局は、市環境政策課。本部長は、大津市自治連合会長。市民部長と環境部長も「実践本部」の役員をしている。実践本部が大雨の中、琵琶湖市民清掃の実施を判断したことについて、大津市民から多数の苦情が届いていた。

中には「所詮(は)役所仕事。実施したという実績作り」と、実施主体の「実践本部」や市を痛烈に批判する意見もあった。

 「すぶぬれになりながらの活動」

 「高齢者が多く、雨の中ですべりやすいので、とても危ない」

 「延期が妥当」

 「カッパ着てまでようやらん」

 「大津市は住民のこと何も考えとらん!」

ウオッチドッグは、情報公開請求で苦情に関する公文書を入手し、その内容(一部抜粋)を紹介する。

※記録からの抽出のため、投稿者の性別は不明。下記の「声のイラスト画像」はイメージです。

自治会役員

日吉台学区の中で雨天中止の所も散見されますが、降雨の中、関係者一同、ずぶぬれになりながらの活動でした。次回はもっと好天の時を期待しています。

大津市民

本日雨の中、清掃しました。ケガなく無事終了しました。しかし、高齢者が多く、雨の中滑りやすいので、とても危ないと感じました。今後は雨であれば中止の判断も視野に入れて欲しいです。

大津市民

今年の琵琶湖一斉清掃も最近の異常気象の中、実施されました。少子高齢化で人口も減り、新たな転入者は自治会に加入せず、地域住民による自治活動は、自助、共助の掛け声のもと、今や参加者は、自治会加入の高齢者や女性世帯だけになっています。自治会に加入していない人は、出席する必要ないと対岸の火事状態です。自治会役員から出席を促すことも難しい状況です。
いつまでも、社会貢献と称して無償で、社会をリタイアした人の好意で、奉仕させる事を見直しして欲しいと思います。そんな状況を見て、地域自治活動に志しのある若者が後に続く訳がありません。

自治会役員

清掃のため自治会館に集まったのは5名で、他の会員は誰ひとりとして清掃していませんでした。以下の不満が爆発したため中止としました。
標記について、寄せられた自治会員の不満を送信します。
・琵琶湖のためなら来週に延期が妥当やろ!
・雨が降るのに傘さして清掃するのか! カッパ着てまでようやらん。
・雨が降るの天気情報を見たらわかるやろ!
・何で梅雨と熱中症にかかりやすいこの時期に琵琶湖一斉清掃する?
・大津市は住民のこと何も考えとらん!
・所詮役所仕事、琵琶湖一斉清掃を実施しましたという実績作りや。
口調のまま掲載しています。以上のことから琵琶湖一斉清掃は中止しました。悪しからず。
来年の琵琶湖一斉清掃は、5月末6月初旬の梅雨前に実施する。雨や熱中症も防げると考えます。

ウオッチドッグ記者

≪ウオッチドッグ記者の解説≫

自治会役員らの苦情内容を読むと、市に対して不満爆発でした。住民からは「雨天でなぜやるのか」と責められている様子が想像つきます。
任意団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部(本部長は大津市自治連合会長)」が主催して、「大津市は協力しているだけ(市環境政策課の釈明文言)」なんて、住民は知りません。
大津市のホームページや広報で市民に参加を呼びかけているのですから、市民から届いた苦情の内容をしっかり受け止めてほしいですね。