2022年1月17日付の東洋経済新聞が「文書通信交通滞在費」について興味深い記事を掲載していた。歳費の他に「文書通信交通滞在費」を受け取っている日本の国会議員の報酬費が、世界の中でどの程度のランクになるのか、世界報酬ランキングを作成し、各国と比較している。

記事によると、日本の国会議員の報酬は、歳費(月給)にボーナスと文通費を加え、世界第3位に位置する。各種手当を含めると世界でトップという水準だ。

元々、多い歳費に、二重取りの各種手当(立法事務費、政党交付金、無料JRパス、議員会館タダ、議員宿舎格安など)もたっぷりあるので、世界第1位になる。

議員報酬ランキング30位は次のとおりです。イギリスのLOVEMONEY.COM の調査「This is what politicians get paid around the world」を参照しています。調査時期(2019年)は1ドル=110円であることから同水準で算出しています。 

1位 シンガポール 88万8428ドル(約9772万円)
シンガポールの議員報酬は世界最高水準です。批判にさらされることもありますが、政治家は政治の質を維持するために必要だと弁明しています。

2位  ナイジェリア 48万0000ドル(約5280万円)
ナイジェリアの議員報酬も世界最高水準といえます。シンガポールと異なる点は、国民の多くが2ドル/日で生活している点です。

3位  日本 27万4000ドル(約3014万円)

改正国会議員歳費法が適用されて2割がカットされていますがそれでも高い水準です。各種手当を含めると世界1位の水準になります。

2022年1月17日付・東洋経済オンライン
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日本の国会議員らは、世界1位のカネをもらっているけど、国民の生活はどうなの? 
日本の1人当たり名目GDPは、世界第19位(2020年時点)。

内閣府が24日発表した2020年度の国民経済計算年次推計によると、国別の豊かさの目安となる1人当たり名目GDPは20年(暦年)で4万48ドル(約428万円)となり、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中19位だった。

日本経済研究センターの予測では日本の1人当たり名目GDPは27年に韓国、28年に台湾を下回る。高齢者人口の増加に加え、デジタル化の遅れに起因する労働生産性の伸びの弱さが主因だ。22位の韓国との差は19年に比べ縮まっており、日本の低迷が続けば日韓逆転が現実となる。

20年度の実質GDPは4.5%減と、リーマン・ショックがあった08年度(3.6%減)を上回る大きな落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大で個人消費、設備投資、輸出がいずれも落ち込んだ。名目GDPは3.9%減だった。

2021年12月24日付・日本経済新聞
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コロナ禍で国民の生活が大変ということを知っていながら、国会議員らが、世界1位の報酬と手当を手放さないとはどういうこと? 文通費の名称変えを画策して、つかみガネにしがみつく。恥ずかしくないのかねぇ。

4位 ニュージーランド 19万6300ドル(2159万円)

2021年から、アーダーン首相は、全閣僚、官庁の責任者の給与を2割削減しています。それでも、議員報酬は高水準です。 

5位  アメリカ 17万4000ドル(1914万円)

上院議員、下院議員ともに同額です。しかし、2010年以降、下院議員は昇給に反対票を投じていることから2009年以降も給与水準はかわっていません。

2022年1月17日付・東洋経済オンライン
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米国議員の報酬ランキングは5位。米国より、日本の国会議員の報酬の方が多いんだって。11位以下は、世界幸福度ランキング上位国に名を連ねるノルウェー、デンマーク、フィンランドなどの北欧や、オランダ、フランス、ベルギーなどの西欧の国の名前がある。これらの国より、日本の国会議員の報酬が多い。

↓2022年1月17日付・東洋経済オンラインの記事より。世界議員報酬ランキング11位以下の国。

ウオッチドッグ作成

世界議員報酬ランキングを元に、それぞれの議員数を調べて計算すると、総コストが浮かびあがる。日本は、ナイジェリアに次いで、総コストのランキングで2位となっている。報酬費は「歳費とボーナス、文通費」のみなので、それ以外の手当を含めると、総コストランキングでも断トツ。

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ちなみに、世界幸福度ランキングで、日本は54位(2022年版)。

(CNN) 国連の持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)がまとめた2022年版の世界幸福度ランキングで、フィンランドが5年連続で1位になった。

幸福度ランキングの発表は今年で10年目。世論調査機関のギャラップが世界約150カ国で実施した調査に基づいている。ランキングはフィンランドをはじめ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、アイスランドなど北欧の国が上位を占めた。

カナダは15位、米国は16位、英国は17位。日本は54位だった。

ランキングは健康寿命、1人当たりGDP(国内総生産)、困った時の社会的支援、汚職の少なさと社会的信頼の高さ、人々が助け合う地域社会の寛容性、人生で大切なことを決める際の自由度に基づいている。

今回の調査はロシア軍のウクライナ侵攻前に実施された。幸福度ランキングはウクライナが98位、ロシアが80位だった。

最下位の146位はアフガニスタンだった。「戦争が多くの被害者に与えた物質的、非物質的被害を改めて思い起こさせる」と報告書は指摘している。

2022年3月21日・CNN
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居眠りしたり、捕まったり、外交では存在感なしでも、日本の国会議員は、世界1位の報酬と手当が入るんだから気楽だね。