大津市が特別定額給付金の事務を、業者に業務委託し、約1億5,900万円で随意契約していたことがわかった。委託先は人材サービス会社のパーソルテンプスタッフ。契約期間は5月18日から9月30日までで、そのうち、人件費が約8,000万円を占めている。市特別定額給付金室は、スタッフ数40人(事務30人、電話応対10人)を想定していたと説明している。申請件数は約14万世帯分(ダウンロード申請分の1万件を引いて)と予想されており、市民が1人当たり10万円の給付金を受け取るため、1件あたり約1,100円(1億5,900万円÷14万世帯)の業務委託費が費やされた計算になる。
業務にあたる人数は、取材のたびに変化している。6月19日にウオッチドッグがコールセンターに電話した際は、「30人で事務と電話応対している」という返答だった。市特別定額給付金室は、「その日、その日で人の入れ替わりがあるのでは。40人です」という話だった。再び7月1日に、コールセンターに確認すると、「70人が事務で、15人が電話応対している」という説明に変わった。
市は、5月13日から5月末まで受付したダウンロード申請10,829件分については、市職員60~70人前後で業務にあたり、5月末と6月最初の週の2回に分けて振り込みした。特別定額給付金室の担当者は、ダウンロード申請分については、「市職員が処理しているので、本人確認が明確なものについては、『不備』と扱うのではなく、柔軟に処理した」と説明している。国から、そのような通達も出ていたとしている。
市は、ダウンロード申請分より多い郵便申請分を処理するのに、なぜスタッフ数を少なく想定したのか理由は明らかにされていない。市が現地を訪れたのは、5月21日の回線工事の立ち合い、26日の端末機設置、6月17日の3回だったとしている。「6月17日に訪問したときに、業務人数を確認できたのでは?」という質問には、「訪問したのは違う職員なので」と明確に答えなかった。
パーソルテンプスタッフ株式会社に委託した随意契約金158,636,500円の内訳は以下の通り。
内訳金額 | |
人件費(市説明では40人) | 79,571,000 |
管理費 本部マネジメント費 |
8,434,000 |
コピー代、電話回線、消耗品代 | 7,619,000 |
印刷費(申請書&案内文など) | 25,875,000 |
場所代(神戸市へ支払いか?) | 9126,000 |
計 | 130,625,000 |
合計(+消費税) | 143,687,500 |
この金額に郵便代14,949,000円を足すと、随意契約金158,636,500円となる。
特別定額給付金の事務費の大盤振る舞いで、大津市は、神戸市の町おこしの活性化に寄与しました。