大津市の市民センター統廃合問題で、2019年2月までに、7学区(青山、瀬田南、中央、真野、唐崎、石山、上田上)と1団体から合計32,531筆の反対署名が越直美市長宛に提出されていたことが取材でわかった。2018年5月21日には、越直美市長の命令を受けた市民部長が、3学区(青山、瀬田南、中央)からの反対署名受け取りを拒否するなど、前代未聞の対応に対し、マスコミ各社が批判的に報道していた。多方面からの批判の嵐に、鷲見徳彦副市長が2018年7月20日にようやく1万5千筆の反対署名を受け取ったが、その後も続々と反対の声が上がり、さらに約1万8千筆の反対署名が集まっていたことになる。越市長は大津市自治連合会長の要望だけを重視し、約3万3千筆の市民の反対署名は、顧みなかった。

越市長は、約3万3千筆の反対署名を受け取った事実を「広報おおつ」や市ホームページ、定例記者会見でも明らかにせず、市民センター統廃合に関連する条例のひとつ、コミュニュセンター条例案を11月市議会で再提出し、制定を急いだことになる。市議会の特別会議で、市議らから「制定を急ぐ理由」を問われると、「2019年4月から、公民館をコミュニティセンター化したいと要望している学区があるから」としたが、どこの学区からそうした要望が出ているのかは、議会で明らかにしていなかった。

越市長はいったん見送ったコミセン条例を再提出したのは、「大津市自治連合会長から再提出してもよいという回答をいただいたから」とも説明していた。大津市自治連合会長だけの要望を重視し、約3万3千筆の市民の反対署名は、顧みなかったことになる。

現在、約3万3千筆の市民の反対署名は、越市長が目を通した後、市民センター改革推進室で保管しているという。

大津市が署名受け取り拒否/「市自治連から要請」を理由に/各紙が報道/ウオッチ大津№32

3学区の自治連が署名提出/大津市が受理/受け取り拒否から3か月/ウオッチ大津№57

コミセン条例案を再提出へ/市自治連会長が越市長にお墨付き/恒例の温泉旅行の直後に/ウオッチ市議会№22