毎年初夏に行われる琵琶湖市民清掃をめぐり、大津市が2021年度に4業者と随意契約を結び、ごみ収集運搬費用として約1,452万円を支出しているのは異常に高すぎ、地方自治法の定めに違反するとして、大津市民2人が7月29日に、住民監査請求した。約1,305万円の返還を大津市長らに求めている。

請求内容によると、日常的なごみ収集運搬費用に比べ、実働3日間の琵琶湖市民清掃の費用は異常に高いという。大津市では35学区市民センター(1学区はなし)の一般廃棄物のごみ収集運搬について市民部が主管し、入札によって業者を選定している。2021年度は年間契約で、北部エリアが約76万円(1業者)、南部エリアも約72万円(1業者)、計約148万円で落札された。一方、琵琶湖市民清掃のごみ収集運搬(実働3日間)は環境部が主管し、約1,452万円で4業者との間で随意契約を結んでいる。請求人らは、両者の差額1,305万円を返還するよう、大津市長らに求めている。

2021年度に回収処分されたごみ量は、2019年度と比較して168トン減っていた。ところが、随意契約金は減るどころか、約1,467万円から約1,453万円へとむしろアップした。

4業者へ約1,500万円の高額な費用が毎年支払われているのは、ごみ量の増減にかかわらず「1,500万円ありきの事業」だからと、請求人らは批判を強めている。

琵琶湖市民清掃は、大津市自治連合会が中心となった任意団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」が実施団体となって行われている。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により中止された。

請求人の1人は、長年オンブズマン活動をしている池田進さん(81歳)。池田さんは「大津市の税金の使い方は杜撰。しっかり判断してもらいたい」と話している。

2021年度・琵琶湖市民清掃ごみ収集運搬/随意契約 14,528,030円
2019年度・琵琶湖市民清掃ごみ収集運搬/随意契約 14,676,120円
2021年度 市民センター一般廃棄物収集運搬処理業務(北部)762,300円(南部)718,080円/年間