2024年6月30日はどしゃぶりの雨。大津市と琵琶湖を美しくする運動実践本部は、市民に清掃を呼びかけ「琵琶湖市民清掃」を実施したが、この状況下でも例年通り、土砂(泥)を収集運搬していたことが、情報公開請求でわかった。土砂量は、大津市全学区で30トンとなっている。ウオッチドッグは、「令和6年度・琵琶湖市民清掃でごみ処理施設に搬入した際の搬入データ(全種)の一切」という内容で関連資料を情報公開請求をした。大津市廃棄物減量推進課がウオッチドッグに開示した公文書の搬入記録が杜撰なため、どこの学区の土砂を集めたのか、どこへ搬入したのか記録上はわからない仕様になっている。
大津市廃棄物減量推進課は、一般廃棄物ではない「土砂」を、美化活動である琵琶湖市民清掃で収集運搬し、「美化活動のごみ」として大津市の廃棄物最終処分場で処分させている。しかし、本来、「土砂」は一般廃棄物ではないため、廃棄物として処分することはできない。例外扱いしている理由について、同課は「側溝の泥」、「市民が一斉に集めているから」、「集積場にあるから」というあいまいな説明に終始している。
本来、土砂や泥の処分を所管するのは、廃棄物減量推進課ではなく、道路河川管理課だ。側溝に泥が溜まったら、大津市道路河川管理課へ、市民がその都度、電話などで連絡すれば河川課が対応することになっている。一般廃棄物の最終処分場へ、一般廃棄物でない土砂を処分することについて、廃棄物減量推進課や処理施設の職員からは、法律や条令に基づいた明確な説明を聞くことはできなかった。
「美化活動等による廃棄物に限り、定期的に又は臨時に収集するもの」という一文あり
大津市の琵琶湖市民清掃の不透明なごみ収集運搬について、ウオッチドックは2014年から調査報道をしている。大津市へ琵琶湖市民清掃に関するごみ収集運搬の実績や業者見積書などを情報公開請求し公文書を入手してきた。大津市は、これまで1回の行事で約2,000万円(収集運搬業者の随意契約金+実践本部への補助金)の公金を支出していたが、その記録はというと、呆れるほど杜撰な行政文書だった。その杜撰さを指摘をして報道すると、一旦は少し改善するがしばらくするとまた作成しないなどの隠蔽をする。10年たった2024年でも、まともな記録の行政文書になっていない。
どしゃぶりの大雨の中、本当に30トンもの「土砂(市説明では側溝の泥)」を市民が集めたのでしょうか?
2016年の琵琶湖市民清掃では、全体の3割超えた100トンの「土砂」が集められていました。下記は、ウオッチドッグの過去記事(琵琶湖市民清掃№19)です。参照まで。
市民清掃の3割超は泥/本当に「側溝の泥」?/2016年は100㌧/市民清掃№19