朝日新聞が3月25日付で、国会議員の文書通信交通滞在費(文通費)を名称や目的を変更すること、在職日数に応じた日割り支給にすることで、与野党が合意したと報じた。「公の書類を発送し、公の性質を有する通信をするためなどのため」という本来の目的と、実態がズレているので、名称や目的を変更することで、おおむね合意したという。月額100万円の支給は変わらない。

文通費については、衆議院選挙前の昨年9月にウオッチドッグが取材し、6本の記事を掲載していた。その期間、どこのメディアも報道していなかった。ウオッチドッグが参考にしたのは、読売新聞と朝日新聞の過去の報道だった。文通費の問題は、今に始まったものではなく、過去からずっと、何十年も問題提起されていた。

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昨年10月の衆議院選挙前に、国会議員の「政治とカネ」の問題を、各メディアが報道すればよかったのに。選挙後にいくら批判報道しても、国会議員は〝つかみガネ〟を離さんでしょう。法改正して、ごまかす算段ね。まさに、改悪。

非課税、領収書いらない/国会議員の甘い手当/年1,200万円の文書通信交通滞在費/「わからない」使い道/ウオッチ霞が関№16

「文書」「通信」「交通」「滞在」/条文に規定なし/月額100万円の「文書通信交通滞在費」/国会議員は何に使っている?/ウオッチ霞が関№17

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「TBS NEWS」は昨年12月21日、文通費の改革が先送りされたと報道していた。

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昨年12月21日付のメディア各社の報道では、「日割り支給」の法改正を先行させたい与党と、抜本改革の必要性を訴える野党で折り合わなかったと報道されている。それなのに、どうして今年3月になったら一転、「日割り支給」で合意したり、名称変更の話が出てくるのでしょうか。

文通費は費用。「日割り支給」を認めたら、月額100万円のままで良しとするのと同じ。費用弁償にして、使途公開を義務化するのが先でしょうに。最近、新聞・テレビでは、ウクライナ危機の報道が中心なので、国民の国内政治への関心が低くなっているこの時期に、どさくさにまぎれて、〝つかみガネ〟を手離さない方策を与野党で協議したんじゃないですか。