ウオッチドッグが、南郷水産センターの減免に関する資料を、滋賀県へ情報公開請求した際、財政課は「ない」と説明した。しかし、実際は、274枚の公文書が存在することがわかった。「ない」としていた文書の存在が発覚すると、財政課は「水産課が対応したため」と、釈明している。
ウオッチドッグは、6月7日に、滋賀県知事宛で「2018年度、2019年度の南郷水産センターの県有地と建物の減免に関する資料の一切」で情報公開請求した。すると、南郷水産センターを所管する水産課から、82枚の文書だけが開示された。
ところが、オンブズマンらからの情報提供で、南郷水産センターの減免に関する文書(水産課で保有していないもの)を財政課が保有していることがわかった。7月1日にウオッチドッグが、それを受けて財政課へ問い合わせると、「文書はないです」と返答した。翌2日に再度、問い合わせすると、「ありました」と、前日の発言を翻した。
財政課は、最初の情報公開請求で、減免に関する文書を保有していたにも関わらず、1枚も出さなかった。後日の指摘で「ありました」と釈明をした。同じ文書名であらためて情報公開請求すると、「確認作業に時間がかるため、15日以内に公開することが困難」という理由で、開示・不開示の決定を1か月延長する通知書を一方的に送付してきた。
ウオッチドッグが、「確認作業に時間がかかるというが、減免関係の資料は、昨年1年間の各課との協議で、行政ファイルに綴じているのでは。開示・不開示の決定に時間がかかるはずがない。ファイルの中に文書はあるのではないか?」と質問すると、「ファイルにはある」と答えていた。
「なぜ、確認作業にそれほどに時間がかかるのか。何枚あるのか?」という質問には、直接答えず、「協議したい。課内で検討したい」とした。延長通知書を送りつけた後の7月19日に、ようやく「274枚です」と回答した。
県財政課が、該当文書を隠して出さなかったことが発覚した後の7月2日のやりとりは以下の通り。
7月2日のこの電話やりとりの後に、ウオッチドッグは再請求した。電話では、最初の情報公開請求の文書の中に、今回の隠していた文書を加えれば、7月20日に用意したいというようなことを話していたが、新たに再請求をすると、1か月後の8月16日までの延長となった。
↓ウオッチドッグと滋賀県側の動きを時系列に並べた。