大津市の市民センター統廃合問題で、6月1日から7月17日まで36学区の説明会が開催され、延べ1,646人の市民が参加したと市は公表した。その「結果」を市民センター改革推進室のホームページで伝える際、2月1日に越直美市長が公表した「実施案」とは異なる3種類の配布資料を掲載していることがわかった。あたかも、当日配布された資料が「実施案」であるかのように装っている。
各学区の説明会場で大津市は、越市長が公表した「実施案」ではなく、異なる資料を配布したことを、全く説明しなかった。参加した市民らから「配布資料が実施案と違う」と説明会の中で指摘されたこともあり、後で、この3種類を当初から公表していたかのように、市のホームページで偽装したことになる。
しかも、市のホームページの「結果」では、6月1日の説明会で「配布資料が違う」と市民から指摘されていた際、井上佳子市民部長が「同じ資料です」と、事実と異なる間違った説明をした部分が、やりとりの記録から削除されていた。
こうしたやりとりが市の結果に記録されていないことについて、市民センター改革推進室は、「音声データを確認しながら、一言一句を写していない。その時いた職員が記録として書いたものをベースに作成している」と説明している。
発表した「実施案」と異なる資料を配付/“不都合”な部分を隠す/6月1日の説明会で/市民センター統廃合問題/ウオッチ大津№138
学区説明会の資料は、2月1日の実施案を3種類に変えて、基幹支所と一般支所を区別した形で説明していたことになる。基幹支所と一般支所を比較して、不都合な部分が浮き彫りにならないような形の資料を配布して、出来るだけ不満が出ないように目論んだとしか思えない。
↓後でホームページに加えた説明会資料の部分
「市民センター機能等のあり方」についての説明会は、地域にとって重要な会だったが、ウオッチドッグ記者の地元自治連合会長は、これまでと同様、こうした結果を住民に回覧していない。
意見交換会や説明会で、自治連合会長が、市に対して、「何とかしてくれ」というような懸念の発言を繰り返していたが、実際は、住民にしっかりとした経緯を伝えてこなかったし、これからも伝える気がないようだ。ウオッチドッグは、住民へ伝達できない連合会長に代わって、36学区の説明会で1人1人が意見した結果をこうしてお知らせすることにした。