大津市は、新型コロナウイルス感染対策で12日間全庁を閉鎖した後、5月7日に業務を開始したが、職員を半分ずつ1週間の自宅待機にし、2交代制を続けていることがわかった。こうした勤務体制について、人事課は「次に(市役所内で)感染者が出たときに、ひとつのチームを休みにして、もうひとつのチームを出勤して、という対応ができるため」と話している。いつまで、2交代制を続けるのかは、明らかにしていない。2交代制で1週間休みでも、給与は減額されないという。佐藤健司市長は、職員の健康観察期間が終わり、クラスターが「終息した」としつつ、2交代制を続ける理由を明らかにしていない。

自宅でテレワークが出来ない環境の職員も多数いるという。人事課は、自宅待機している職員らの勤務実態を把握していない。各課ごとに、交代職員の人数や、勤務実態の報告をしているが、その集計などはまだ行っていないという。職員らのテレワークができるようにするため、5月補正予算でネットワーク環境の整備事業を計上するとしている。

市役所内で新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生したため、4月25日から5月6日まで、拡大防止のため、約1,200人を自宅待機にしていた。佐藤市長は5月7日の記者会見で、「本庁に勤務する職員間の接触を12日間絶ち、この間に健康観察を行うことで、感染の根絶を図るとの判断した」、「14日間を経過した後も新たな患者が発生していないことから終息したものと考えている」とし、問題がなくなったことを強調していた。

一方、国民1人10万円の特別定額給付金の事務作業や、税関係の事務など、市職員の負担は増加している。

本庁舎には、大、中の会議室が5つ、36学区市民センターには、262の会議室などがある。人事課によると、空きスペースや市民センターを活用し、本庁舎の職員を分散し、オンラインで勤務させる取り組みなどは、今のところ、想定していないという。

avatar
大津市は、民間事業者のように、安易にテレワークという道に進んでいるが、個人情報を取り扱う自治体が、守秘義務を守りつつ、どこまで自宅で仕事ができるのか疑問符がつく。

それぞれの課の半分を、スペースに余裕がある市民センター(会議室)へ丸ごと引っ越しして、市民センターの会議室などで、リモートワークが出来るような形が新しい時代の自治体のあり方ではないだろうか。

↓2020年5月7日の市長会見

↓2020年5月7日市長会見/2交代制についての質問/産経新聞