2期目となる大津市の佐藤健司市長が、初当選から2025年で6年目を迎えるまで、交際費が大きく伸び、年間100万円を超えていることが、市のホームページに掲載されている「市長交際費の支出と支出状況」を基に調査して分かった。2024年度の佐藤市長の交際費を、越直美前市長時代の2019年度と比較すると、約28万円から約107万へと3.8倍も膨れ上がっていた。2023年度は、2期目の市長選(2024年1月)が目前に控えていた年度で、一気に100万円を突破し、約8割が慶祝費で占められていた。慶祝費とは祝賀会への参加費、いわゆる宴会費のことだ。

弁護士の資格を有していた前市長の慶祝費は「ゼロ件、ゼロ円」だったが、2023年度の佐藤市長の慶祝費は87件にも増えて約82万円、24年度は80件で約78万円だった。佐藤市長の慶祝費がゼロだったのは、新型コロナウイルスが蔓延した2020年度と2021年度のみだった。

京都市市長の交際費と比較すると、人口が少ない大津市の方が市長交際費が多かった。京都市の人口は約143万人で、大津市の34万人に比べ、約4倍。京都市長の2024年度の交際費は93万円で、大津市長は約100万円。内訳で見ると、京都市長の慶祝費は約16万円だが、大津市長の慶祝費はその5倍の約80万円だった。

佐藤市政では、越市政と比較して「弔慰(供花など)」や「接遇(手土産代など)」も増加しているが、名刺代はなぜか減少している。佐藤市長が、同じ団体やメンバーとしか交際をしていないという疑念も生じる結果であった。

大津市長の交際費に関しては、「大津市市長交際費の支出及び支出状況の公表に関する要綱」に使途が定められていて、「交際費は、市政の円滑な執行に資すると認められる場合に、交際上必要と認められる相手に対し、社会通念上妥当と認められる範囲内で、必要最小限の額を支出するものとする」としている。

過去5年間の大津市市長の交際費推移/2019年度(黄色)は越元市長/2020年度(水色)以降は佐藤健司市長

ウオッチドッグ記者

これのどこが社会通念上で妥当といえるのでしょうか。交際費に100万円、そのうち、宴会費に年間80万円ってどういうことですか? 佐藤市政では、この金額が必要最小限っていうこと? 呆れるわ~。

他自治体から「何に使っているの?」と驚かれる市長交際費です。次回の記事では、佐藤市長はいつ誰と宴会しているのか、約8割を占める慶祝費をより詳しく調べてみましょう。

大津市ホームページ/市長交際費の支出と支出状況

https://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/001/1002/g/mayor_kousaihi/index.html

大津市市長交際費の要綱

大津市市長交際費の支出及び支出状況の公表に関する要綱
(目的)
第1条 この要綱は、市長交際費の支出及び支出状況の公表に関し、必要な事項を定めるものとする。
(交際費の支出)
第2条 交際費は、市政の円滑な執行に資すると認められる場合に、交際上必要と認められる相手に対し、社会通念上妥当と認められる範囲内で、必要最小限の額を支出するものとする。
2 交際費の支出区分は、次に掲げるとおりとする。
⑴ 慶祝 祝賀会等への出席に係る経費
⑵ 弔慰 葬儀等における香典、供花等に係る経費
⑶ 会費 市長が会員である団体の年会費
⑷ 名刺 名刺に係る経費
⑸ 接遇 視察、折衝等に係る記念品等の経費
⑹ 協賛 協賛、激励等に係る経費
⑺ その他 前各号に掲げるもののほか、交際上、市長が特に支出する必要があると認める経費

京都市ホームページ/市長交際費の執行状況

https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000237400.html