住民の署名の受け取りを大津市が拒否した問題が、5月22日に開かれた大津市議会の公共施設対策特別委員会で取り上げられた。委員の市議2人が大津市側に対し、それぞれ「署名を受け取るべきだ」と指摘したのに対し、「市自治連が一体化してまとめる」という従来通りの回答に終始した。市民の署名の受け取りを行政が拒否するという、前代未聞の事態が全国的なニュースとして取り上げられる中、市議会による市政の監視機能が問われている。

公共施設対策特別委員会は、市民センター統廃合など、公共施設のマネジメントを検討、審議する。メンバーは、各会派の市議12人と、市民部から部長や政策監など7人、総務部から総務部長や政策管など11人、教育委員会から4人、市議会事務局から2人の計36人が出席している。議会事務局の話では、この日の委員会は午前9時58分に始まり、午後0時2分に終了した。

市民部の職員の話では、約1万5千筆の署名の受け取り拒否について質問した議員は、共産党の石黒賀津子市議と、志成会の山本哲平市議の2人だったという。2人は質問した後、「受け取るべきだ」と市民部へ意見した。市民部の田中鉄也課長は、市議らの質問に対して、「市自治連が一体化してまとめる」と、これまでの考えを変えなかった。

その他の議員から、署名受け取り拒否について質問はなかったが、「説明会は開いたほうがいい」と総合的な話は出たという。しかし、大津市が今後どのように説明会を開催するのかという具体的な話には至らなかった。

5月21日から24日まで、秘書課や市民センター改革推進室へ、受け取り拒否の詳細な状況を問い合わせした市議は1人もいなかったという。

↓2018年5月22日の「公共施設対策特別委員会」に出席した市議/各会派の多数順