滋賀県は14日、新型コロナウイルス感染の国の「緊急事態宣言」が解除されたが、三日月大造知事は、県全域を対象に外出自粛とイベント開催の自粛(50人以下の小規模イベントを除く)を、31日まで求めるメッセージを発信した。事業者への休業要請は解除された。施設の使用制限は、行わないが、感染拡大防止対策の実施を求めている。

県対策本部は、対策の判断基準を3段階に分け、現在は真ん中の「警戒ステージ」に位置づけている。京都府と大阪府は、国の緊急事態宣言が継続していることも判断材料となった。自粛要請を終えるタイミングは、近隣府県の状況を踏まえて見直す可能性もあるとしている。

三日月知事は、YouTube動画の「知事メッセージ」で次のように述べた。

「県民の行動変容のおかげで、5月5日から10日連続、新規陽性者ゼロに繋がっている。要請に応じてくれた事業者や全ての県民の皆さまへ感謝をしたい。コロナウイルスは手ごわい難敵。陽性になると長引く。1カ月以上入院している方もいる。17人が入院しているが、重症の方もいる。懸命に治療にあたっている方たちもいる。ウイルスとのつきあいは、長くなることを覚悟しなければならない。感染拡大防止と、社会経済活動を両立していく」

さらに、新たな生活様式についても言及。「これからの生き方、つくり方、働き方を県民の皆さまに問い、ともに考えていきたい。単なる危機ではなく、転機にすることができる。より新しい生活や環境の仕組みづくりができる。地域の中での共生、循環社会を作るチャンス。滋賀には取り組む素地があり、経験がある。滋賀から新たに作り発信していきたい」と述べた。

国は14日、39県の緊急事態宣言を解除し、各都道府県知事がそれぞれメッセージを出した。特別措置法は、国と知事の権限の線引きがわかりにくく、メッセージを受け止める側に、混乱が生じていることが問題になっている。

滋賀県ホームページより/「5月15日以降 滋賀県における感染防止策」

https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5177021.pdf

↓5月14日の県対策本部会議の資料
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5177039.pdf

↓参照:新型インフルエンザ等対策特別措置法・第24条第1項と第9項

↓参照:新型インフルエンザ等対策特別措置法・第32条第1項と第5項

↓参照:2020年5月14日付西日本新聞が、コロナ特措法の「権限の曖昧さ」によって、混乱する自治体の状況を報道している。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/608149/