大津市の佐藤健司市長が4月17日の昼すぎ、ようやく第2回目の「市長メッセージ」を出した。市職員から新型コロナウイルス感染者が出て、自宅待機が155人になっている状況(17日午前中時点で120+35人)で、何か詳細な説明があるのかと思いきや、期待が外れた。「政府の『緊急事態宣言』を受けての市長メッセージ」という見出しで、安倍政権が「緊急事態と言っているから出しました」という色彩の強いものとなっている。「市民主役」ではなく、「自民主役」がふさわしいメッセージだ。

佐藤市長は、1月31日に新型コロナウイルス感染症対策本部を設置してから、2カ月間、沈黙していた。4月8日に初めての「市長メッセージ」を出した。安倍晋三首相が7日に、7府県を対象とした「緊急事態宣言」を出した翌日だった。大津市長のメッセージは、4月8日(第1回)、17日(第2回)と、どちらも、安倍首相によって「緊急事態宣言」が発令された翌日の2回だけだ。大津市民より、時の政府しか見ていない佐藤市長の基本姿勢が感じられる。

2回目の市長メッセージでは、4月14日に新型コロナウイルス感染で死亡した大津市民(60歳)に対して、初めてお悔やみの言葉を述べている。(しかし、滋賀県は死亡翌日の15日に、県ホームページ上で、お悔やみの言葉を述べていた。)

その他の市長メッセージは、「3密避ける」、「テレワーク推奨」、「咳エチケットの徹底」と、政府や他の自治体、報道機関が既に発信している内容とほぼ変わらない。「イベント自粛」について、市は「全てのイベント開催を自粛して下さい」としているが、16日の県知事の説明では、「まだ、国から基本的な対処方針が届いていない。届き次第、内容を精査してからお知らせする」と発表していた。

市長メッセージが出る前から、できる範囲で、これら注意事項を守っていた大津市民はたくさんいる。クラスターが起きたとみられる大津市役所の庁舎内では、4月から対策を始めるということなのだろうか。

一方、滋賀県では、安倍首相から、新型インフルエンザ等対策特別措置法の第32条に基づき「緊急事態宣言」が出され、滋賀県も対象となったことから、三日月知事が記者会見を16日夜に開いた。ユーチューブで、その時の「滋賀県知事のメッセージ(15回目)」を発信していた。県知事は、会見の中で、自粛の要請の法的根拠を示している。

県知事によると、これまで「知事メッセージ」などで呼びかけしていたことをさらに強化するとしている。新型インフルエンザ特措法の45条1項に基づき、県民に対して、通院や必要な食糧の買い出し、職場までの通勤など、生活で必要なことを除き、外出自粛の協力を要請するとしている。区域は、滋賀県全域で、期間は5月6日までとしている。

また、滋賀県独自の「滋賀1/5ルール」を提唱している。
・週5日出勤を1日するなど、行動、活動、移動を8割減らそう。
・10人の会議を、8人はテレビ会議にしよう。
・50分の会議を10分にしよう。
・買い物は家族全員で行かず、1人が代表で行こう。
・毎日の買い物を、週1回にしよう。

そして、大津市や滋賀県も、医療機関の従事者に対して、感謝を示している。

↓2020年4月16日・滋賀県15回目の知事メッセージ

 政府対策本部長は、新型インフルエンザ等(国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件に該当するものに限る。以下この章において同じ。)が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態(以下「新型インフルエンザ等緊急事態」という。)が発生したと認めるときは、新型インフルエンザ等緊急事態が発生した旨及び次に掲げる事項の公示(第五項及び第三十四条第一項において「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」という。)をし、並びにその旨及び当該事項を国会に報告するものとする。
一 新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施すべき期間
二 新型インフルエンザ等緊急事態措置(第四十六条の規定による措置を除く。)を実施すべき区域
三 新型インフルエンザ等緊急事態の概要
2 前項第一号に掲げる期間は、二年を超えてはならない。

新型インフルエンザ特殊法 第32条

特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、当該特定都道府県の住民に対し、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間及び区域において、生活の維持に必要な場合を除きみだりに当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる。

新型インフルエンザ特殊法の第45条1項
avatar
大津市は、「大津市新型インフルエンザ等対策行動計画」を、中核市に移行してから作っています。 1月30日に国が「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置した後、翌日の31日に大津市新型コロナウイルス感染症対策本部を設置しています。

↓内閣府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html

avatar
新型インフルだけでなく、新感染症も、この対策行動がベースとなると思いますが…。

↓大津市新型インフルエンザ等対策行動計画
https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/2/koudoukeikaku.pdf

avatar
各自治体は、こうしたベースとなる「対策行動計画」があることを知っています。新型感染症の対策の目的は、「医療提供のキャパシティを超えないこと」、「ピークを遅らせ、患者数を小さくすること」、「市民生活及び経済へ及ぼす影響を最小にすること」です。
avatar
対策によりピークを遅らせることで、「医療体制の整備」や「ワクチン製造」のための時間を確保するとしています。
医療が崩壊したら、新型コロナだけではない他の病気の患者さんの治療も出来なくなる恐れがあります。そうなると、死亡者が増加してしまいます。
avatar
医療機関や福祉施設では、集団感染予防のため、毎年、インフルエンザのワクチン接種をしているところが多いです。しかし、新型の感染症はワクチンがないため、医療従事者も福祉従事者も、施設利用者も、予防接種が出来ない無防備な状態になっています。この状態で感染が拡大したら、医療機関だけでなく、福祉施設でも一気に、感染者が増加します。高齢者が多い施設では、重症化する人が続出してしまいます。「対策行動計画」では防止策を講じて、ピークを緩やかにすることが大事とされています。
avatar
「対策の実施に係る記録の作成、保存、そして公表する」とも、書いています。大津市は、この「行動計画」を自ら書いていながら、実際は、やっていません。会議録や配布資料などの記録が、市民に公表されてません。大津市には、市民に対する素早い情報発信を求めます。
「市民主役」を実行してくださいよー。