2024年6月30日(日)に、どしゃぶりの雨天の中、大津市では琵琶湖市民清掃を実施したが、参加した市民から大津市や滋賀県へ多数の苦情が届いていたことがウオッチドッグの取材でわかった。道路や湖岸が濡れて滑りやすい状況の下、市民の安全が脅かされる事態でも清掃を強行したことになるが、「誰が雨天決行を決断したのか」に関する公文書は大津市に存在しなかった。

事務局の大津市環境政策課は、ウオッチドッグの取材に対して「実施主体は『琵琶湖を美しくする運動実践本部』で、決定したのは、大津市自治連合会長(田上学区自治連合会長の北川吉男氏)である」とし、「市が決定したのではない」という釈明に終始している。大津市自治連合会長の北川吉男氏は、ウオッチドッグの取材を拒否した。

↓大津市ホームページより
 2024年6月30日の琵琶湖市民清掃について/実施のお知らせ

 

大津市の琵琶湖市民清掃は、任意団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」(本部長は大津市自治連合会長)が主体となり、毎年6月か7月頃に(各学区年1回)行われている。大津市は、市民部長の田中鉄也氏環境部長の初田久徳氏が「琵琶湖を美しくする運動実践本部」の「幹事」という役職を担い、環境政策課が事務局として協力している。毎年春になると、大津市と「琵琶湖を美しくする運動実践本部」が、各学区自治連合会を通して各自治会へ、琵琶湖市民清掃への参加を呼びかける文書などを配布している。

大津市の「琵琶湖市民清掃」は従来から、市民の自主的な活動という謳い文句がある一方、不参加者へ罰金を科す自治会や、参加を義務付けている自治会があるなど強制性が高い行事だった。さらに、主催団体の運営や補助金の不透明さ、ごみ処分の杜撰さ、土砂の便乗投棄の可能性、異常に高額な4業者への随意契約金(毎年1回の行事で約1,400万円~約2,000万円の支払い)について、過去から問題視され続けていた。

↓「琵琶湖を美しくする運動実践本部」のホームページより
  2024年6月30日の琵琶湖市民清掃/実施のお知らせ