大津市と「琵琶湖を美しくする運動実践本部」(本部長は大津市自治連合会長)が、6月30日の「琵琶湖市民清掃」を雨天の中で決行した問題で、多数の苦情の声が大津市だけでなく滋賀県にも届いていた。大津市民の中には、大津市の「琵琶湖市民清掃」が、滋賀県も関与していると勘違いしている人がいる。滋賀県は、任意団体「美しい湖国をつくる会」が運営しており、大津市は、別団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」が運営している。
滋賀県は、大津市が雨天決行した6月30日の翌7月1日に、「びわこを美しくする運動」を実施する予定だったが、「(大津地区は)荒天のため中止」と判断している。延期や決行の選択はしていない。
気象庁の記録によると、大津市の当日午前6時の気象状況は次の通りだった。
天気 | 気温(℃) | 湿度(%) | 降水量(mm) | 風向・風速(m/s) | |
6月30日(日) | 雨 | 23.4 | 93 | 4.0 | 南 0.5 |
7月1日(月) | 雨 | 26.3 | 86 | 2.5 | 南西 5.9 |
滋賀県の「美しい湖国をつくる会」には、大津市以外の市町が参加しているが、大津市は、「実施要綱」、「補助金」、「ごみ収集の方法」などで他市町と違う独自路線を貫いている。
ウオッチドッグは、前身の大津WEB新報で、滋賀県と大津市の2つの団体の違いについて、「Q&A形式」と「図解」で解説していた。
7月1日「びわ湖を美しくする運動」の荒天中止について
6月30日の大津市の琵琶湖市民清掃が雨天決行したことについて、滋賀県にも苦情が届いていました。県は身に覚えないのない批判を受けていたような形です。
過去(2015年)の大津WEB新報の記事では、2つの団体の違いを書いています。
大津市民の皆さんには、この違いを理解してほしいですね。
Q:大津市の「琵琶湖市民清掃」を主催している任意団体はどこですか?
A:「琵琶湖を美しくする運動実践本部」です。
Q:滋賀県の「びわ湖を美しくする運動」を主催している任意団体はどこですか?
A:「美しい湖国をつくる会」です。
Q:2つの団体の活動内容は違うのですか?
A:大津市の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は、年1回の「琵琶湖市民清掃(7月)」です。
滋賀県の「美しい湖国をつくる会」は、びわ湖を美しくする運動(7月)の他に、県下一斉清掃(12月)、湖岸クリーンアップ事業など年間通して複数事業の活動をしています。
Q:滋賀県の「美しい湖国をつくる会」に参加しているのは、どこですか?
A:草津市や栗東市、守山市など18の市町です。
Q:大津市の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は、滋賀県の「美しい湖国をつくる会」に入っていないのですか?
A:滋賀県の担当課は、「大津市に声をかけたが、独自にやると参加しない」と言ってます。
大津市の担当課は、「大津市のほうが、団体の設立が早いので、参加していない」と言ってます。
Q:大津市のほうが設立が早いのですか?
A:滋賀県のほうが1年早く設立しています。
Q:大津市は、大津市自治連合会などの4団体が「琵琶湖市民清掃」を提唱して始めたと言ってますが、本当ですか?
A:わかりません。大津市の担当課は、昔からの言い伝えを忠実に信じています。
Q:大津市民は、滋賀県の一斉清掃に参加していると思っていましたが、別ということですか?
A:大津市民はそう思っていますが、大津市の美化活動は、県内の他市町とは別の独自路線です。
参考記事2「18市町は『美しい湖国をつくる会』に参加/大津市だけが独自路線」
参考記事3「『滋賀県美しい湖国』は厳格運用/「実践本部」との違い際立つ/市民清掃№27
2015年代は、上記のような状況でした。
「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は、昭和の行政都合で作り出した行事(琵琶湖総合開発の名残り)を延々と守り続ける化石のような組織です。