滋賀県の佐藤健司県議(自民党)が2020年1月の大津市長選に出馬をする意向を表明したと、9月4日付の京都新聞が報道した。記事によると、「湖誠会」、「親和会」に所属の自民党などの市議20人が8月末に、現市政の転換を目指して出馬を要請したという。38人の大津市議の中で、自民党の議員は9人だが、佐藤県議へ出馬を要請したという市議の数は、これを上回っている。京都新聞の報道は、出馬要請した議員を特定していない。

「湖誠会」と「親和会」の市議はそれぞれ10人なので、この2つの会派の全員が出馬要請したとも読める。2019年の市議会選挙で、自民党の公認候補として当選したのは八田憲児氏ら6人、推薦候補として当選したのは3人。無所属で出馬して当選した“隠れ自民党市議”が11人いるということになる。内訳は次の通り。

自民党公認(6人):津田新三、草野聖地、竹内照夫、仲野弘子、八田憲児、井内律子
自民党推薦(3人):桐田真人、近藤眞弘、幸光正嗣
日本維新の会(1人):河村浩史
無所属(10人):青山三四郎、川口正徳、竹内基二、寺田英幸、伴孝昭、神田健次、細川俊行、笠谷 洋祐、鳥井義徳、西村和典

大津市長選、佐藤健司氏が出馬へ 元NHK記者の滋賀県議
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/23096

大津市議会の二つの最大会派「湖誠会」「新和会」所属の自民党などの市議20人が8月末、現市政の転換を目指して佐藤氏に立候補を要請していた。

2019年9月4日付の京都新聞
湖誠会の議員(10人)
自民党公認 津田 新三 草野 聖地 竹内 照夫 仲野 弘子
自民党推薦 桐田 真人 近藤 眞弘    
無所属 青山三四郎 川口 正徳 竹内 基二 寺田 英幸
親和会の議員(10人)
自民党公認 八田 憲児 井内 律子    
自民党推薦 幸光 正嗣      
日本維新の会 河村 浩史      
無所属 伴 孝昭 神田 健次 細川 俊行 笠谷 洋祐
  鳥井 義徳 西村 和典    

↓大津市議会事務局の資料/各会派議員構成

↓大津市選挙管理委員会のホームページの資料より/(注)公職選挙法第68条の2の規定により同一の氏又は名のみを記載した投票を按分した結果、一部の候補者の得票に小数点以下の数字が発生しています。

市議の要請に踊る県議

地方自治体の二元代表制という仕組みの中、市政を監視する役割の大津市議らが、自民党の県議に、市長選の出馬を要請するという他力本願ぶりを露呈しました。市民らの要請で動くのではなく、市議らの要請で市長選の出馬を決めた佐藤県議も残念です。4月の県議会選挙は、何だったんでしょうね。
竹内照夫市議(湖誠会の元幹事長)を筆頭に、越直美市長のやりたい放題を容認していた自民党の市議らが、現市政の転換を目指すというのだから、矛盾極まりないでしょう。竹内照夫市議は、佐藤県議の出馬要請のメンバーに入っていたのかどうか。そこまで、京都新聞には、実名報道してほしかったなあ。 どちらにせよ、ウオッチドッグは、誰が市長になっても、誰が市議になっても、施策を見て判断し、市長と市議らの慣れ合いをウオッチします。

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「大津市議ら20人の実名報道を求む」ウオッチドッグ記者