国会議員は、JRパスや公用車、議員宿舎と議員会館を回るマイクロバスなどの交通機関を無料で利用できるが、さらに、1人あたり月額100万円の文書通信交通滞在費を受け取っているのは、二重取りにあたるのではないか。
関東近隣に居住している国会議員は、JRパスを無料で利用できる。東京から離れている地方選出議員らは、①JRパス、②JRパス及び3往復相当分の航空券引換証、③月4往復相当分の航空券引換証の3つのうちから選択ができる。新幹線はグリーン車、飛行機はファーストクラスが利用できる。
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↓衆議院事務局へ情報公開請求して入手した「特殊乗車券及び航空券引換証の運用に関する申合せについて」と別紙
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「国家公務員等の旅費に関する法律」では、衆参両議長、内閣総理大臣、各省大臣などには公務のため旅行した際に特別職の国家公務員として旅費が支給される。「国家公務員等の旅費に関する法律」では、旅費に関する規定が明確に記載しているが、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の文書通信交通滞在費は、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、文書通信交通滞在費として月額100万円を受ける」としか書いていない。文書通信交通滞在費の「交通費」とは、何を指すのか法律から抜け落ちている。
文書通信交通滞在費はこれまでも報じてきたように、満額支給されて終わり。何にどれだけ使ったのかを示す領収書の類は提出する必要がない。月100万円使い切らなくても、返納する必要もない。
立法が仕事の国会議員らは、自らに甘い法律を作り出して、国民を欺いていると言える。
↓国家公務員等の旅費に関する法律
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↓国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律/第9条
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さらに、国会議員は、議員宿舎と議員会館を回る無料のマイクロバスに乗車できたり、各政党に割り当てられる公用車を使用できる。交通費がかからない実情なのに、文書通信交通滞在費として1人当たり月額100万円(年1200万円)を受け取る必要性はあるのか。国会議員には、納税している国民に対して説明責任が求められる。
↓下記は、2021年2月11日付の共同通信の記事/Yahoo!ニュースより。
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