驚きのニュースが、目に入った。自民党の前幹事長で衆院議員(麻生派)の甘利明氏が、テレビ番組で「少子化対策として、消費税率引き上げも検討」と発言した。まさに、どの口が言う。
発言の内容にも驚いたが、さらに驚いたのは、甘利氏が「自民党の税制調査会で顧問」という事実だった。甘利氏といえば、7年前の1月に、週刊文春が賄賂報道をスクープした後、説明責任を果たさず雲隠れし続けた人物。当時、URと土地の補償交渉をしていた業者から札束などを受け取ったという口利き疑惑が、批判を浴びた。
2021年9月に自民党の総裁選があり、岸田文雄氏が新総裁に就任した。岸田氏は、過去に政治とカネの問題で批判を浴びた甘利氏を、自民党の幹事長に据えた。これに世間は猛反発した。首相の座に就いた岸田氏と世間との感覚のズレは、そこから始まったとも言える。翌10月の衆院選で、甘利氏は小選挙区(神奈川13区)で落選。しかし、ゾンビのように比例南関東ブロックで復活当選した。
岸田氏が打ち出した「異次元の少子化対策」。甘利氏ら、永田町で生き延びる“異次元の政治家“たちにも対策が必要だ。
かつて、大臣室で業者から50万円の金銭を受け取り、自らのスーツの内ポケットにそのまま入れた甘利氏に、国民の税を語る資格なし。「袖の下」忘れたの。
↓2023年1月6日付・NHK
↓2023年1月6日付・日本経済新聞
ワイロ議員は、国会議員らが作ったザル法で逃げられる仕組みになっている。世間一般の良識では“完璧にアウト”な人物。2021年10月の衆院選では、自民党では過去に例がない、現職幹事長の選挙区落選となった。しかし、比例で復活当選し議員の座は何とか維持した。幹事長を辞任した後、よりによって、自民・税制調査会の顧問とは。前例か何か知らんけど、国民から集めた税の使い道などを検討する税制調査会に、民意でNOを突き付けられた議員を顧問にする自民党議員らは、どこまで国民を愚弄するのか。国民の生活を全く意識していない。まさに、“異次元の政治家”だらけ。対策が必要ね。
↓2021年10月5日付・ウオッチドッグ
まるで時代劇/大臣室で「菓子折り+現金50万円」を授受/事務所でさらに50万円/甘利新幹事長の関連報道を振り返る/ウオッチ霞が関№25