大津市の市民センター統廃合の素案をめぐり、選定された7つの広域支所の学区自治連合会長は、いずれも会長職を6年以上務め、上部団体の大津市自治連合会の役員を務めた経験がある、いわば古参の会長らの支所が占めていることがわかった。さらに、元市長の目片信氏らとのつながりの強い学区とも重なる。

大津市が公共施設の老朽化を課題としながら、広域支所と選定した支所は、30年以上経過した支所が6つも占めていたことも既に明らかになっている。こうしたことから、地元の政界や古参の自治連合会長らの意向を大津市が“忖度”し、市民センター統廃合の素案を作成した可能性が極めて高いとみられる。

晴嵐と瀬田の両学区は、目片信元市長と親族など関係性が深い学区自治連合会長が会長を務めている。平野、和邇、堅田の3学区は、大津市議会の最大会派、「湖誠会(自民党)」幹事長の竹内照夫市議と、副幹事長の北村正二市議、政調会会長の津田新三市議などの地元でもある。自民党は、目片元市長の出身政党。坂本学区の谷正男会長は、2012年1月の大津市長選では、大津市自治連合会長として、元大津市長の目片信候補の選挙統括責任者を務めていた。

ウオッチドッグは、前身の大津WEB新報で、広域支所の選定について疑問を呈する記事(2017年12月11日など)を掲載していた。市民センターの統廃合で、自治連合会が市民の財産の「公共施設」を牛耳る恐れがあることを問題にしていた。

↓ウオッチドッグ作成/大津市民センターの築年数(2017年当時)△は、広域支所。▲は、地域支所。
↓2017年12月11日付大津WEB新報の記事

↓2017年12月17日付の大津WEB新報の記事