大津市の佐藤健司市長は、1月に市長就任以来、一度もまともな記者会見を開いていなかったが、3月30日に突然「臨時記者会見」を開いた。市長が市政記者クラブの3月幹事社、中日新聞とNHKからの要請に応じた形という。
しかし、公式な「記者会見」なのに、市は会見録をホームページに掲載しておらず、今後も掲載する予定はないという。佐藤市長が何を語ったかは闇の中だ。広報課は「臨時記者会見は、市政記者クラブの要請に応じた形で、定例記者会見ではないため」としている。
この会見では、記者から「新型コロナウイルス感染の影響への経済対策」や、越直美前市長が進めていた「ジューネーブ構想」や「いじめ対策」について、質問があったという。広報課は、ウオッチドッグの取材に対し、会見の詳細については答えられないと話している。
市民は佐藤市長が「会見」で何を語ったのか、直接知る手段がない。佐藤市長自身も、広報課も、情報公開に極めて消極的であることが明らかになった。他の中核都市に比べても、不透明さは群を抜いている。「会見」とは名ばかりで、実態は密室で行われた「お仲間同士の懇談」だったと言える。
ウオッチドッグは就任後、定例の記者会見を開かない佐藤市長と、積極的に開かせようとしない市政記者クラブの怠慢ぶりを厳しく批判し、3月23日に報じた(3月も定例記者会見なし/就任以降ゼロ/佐藤市長、HP上も沈黙/ウオッチ大津№166)。佐藤市長はそれから1週間後になって、ようやく重い腰を上げたことになる。
↓4月6日の広報課への電話取材は以下の通り。
会見内容の説明を渋る広報課から、市政記者の質問項目(一部)をようやく聞き出した。会見時間は、約1時間だったという。
↓佐藤市長の公務日程より/3月30日の11時から臨時記者会見
https://www.city.otsu.lg.jp/shisei/otsumayor/30447.html
↓2020年4月11日時点の「大津市長の部屋」/記者会見の空欄続く
↓広報課の仕事は、「市政の普及等広報活動に関すること」だが、新着情報は、「広報おおつ」の案内のみ。閑古鳥状態。
↓広報課の業務「市長に関すること」/2020年1月から3月までの会見録なし。
↓参照記事:2020年3月23日付・ウオッチドッグ
3月も定例記者会見なし/就任以降ゼロ/佐藤市長、HP上も沈黙/ウオッチ大津№166