大津市の市長や幹部16人が、5月10日に琵琶湖ホテルで行われた大津市自治連合会との宴会に公務として出席した問題で、その直前に行われた市自治連の総会には、市職員が1人も出席していなかったことが、情報公開請求の結果から明らかになった。大津市は多数の幹部がこぞって夜の宴会に公務で出席した理由を「必要な意見交換や情報収集だった」としているが、昼間の総会に出席すれば十分可能だったとの批判は避けられない。

市職員倫理条例を所管する総務部長は、ウオッチドッグが質問した「酒宴の目的」を、「行政を執行する上で必要な意見交換や情報収集であると考えております」と回答していた。市自治連が開く年1回の総会は、予算・決算を含め、活動の報告や今後の方針を決める重要な会議。しかし、大津市からの参加はゼロ。大津市は、昼間の総会ではなく、夜の宴会の場でしか、市自治連との間で必要な意見交換や情報収集はできないことになる。

ウオッチドッグは「大津市自治連合会の総会に、公務で参加した市職員が受け取った大津市自治連合会の総会資料」を情報公開請求した。これに対して市はこのたび、該当する文書が存在しないと回答。「平成30年5月10日開催の大津市自治連合会総会に、市職員は出席しておらず、請求のあった公文書は取得していないので存在しないため」としている。

 

↓2018年5月10日の大津市自治連合会の総会に、公務で参加した市職員が受け取った大津市自治連合会の総会資料。