元農水相の岩永峯一氏が理事長を務める一般財団法人「滋賀県青年会館」が、滋賀県が保有する敷地を無償で借り続けている問題で、青年会館側が、青年団体連合会の役員を無料で宿泊させていたことがわかった。青年団のメンバーやOBには割引価格を適用している。同財団の事務長は「割引するかしないかの明確な規定はない。時と場合による」と説明している。

県内の青年団には、理事長のほか、顧問や指導者という肩書の役員は約40人いる。そのほか、現役の青年団員は90人未満。会館はこれらの人たちだけを優遇し、割引価格を適用していた。これに対して一般客は、割引の対象外。会館の事務長は「青団連の役員だけは、無料で泊まってもらっている」としている。

滋賀県は会館の敷地を無償提供している理由として、「滋賀県青年会館は、収益性を求めるのではなく青少年活動に資することを目的としており、公益性が高いことから使用料については免除」としている。しかし、会館は楽天トラベルなどの旅行サイトなどで、広く宿泊客を集めている。

会館にはこれまで、滋賀県から、土地代無償だけでなく、2億4千万円の建物の増築工事費なども補助金としてつぎ込まれたいる。

↓滋賀県青年会館の敷地を無償にしている理由