滋賀県青年会館(理事長は、元農水相の岩永峯一氏)が、滋賀県から補助金71万円を得ている青年会館ゼミナール事業で、館内施設の会場使用料を利用者から徴収せず、全額を補助金から支出していたことが、情報公開請求で開示された資料で明らかになった。しかも、1泊での会場使用料は約22〜24万円で、同館で一般客に向けて配布している「案内チラシ」に記載している会場使用料に比べ、かなり割高になっている。県の担当者は、「わからない」としている。

青年会館が滋賀県に提出した収支決算書によると、ゼミナール事業のひとつ若衆宿の会場使用料として、1回目約22万円、2回目約24万円の計約45万円を、「支出」の項目で経理処理している。本来、会場使用料は本来、利用者した者が支払うべきもので、青年会館にとっては「収入」になる。ところが、実際に利用した青年団からは全く徴収せず、会場を貸した側の青年会館が、利用料相当額を補助金から受け取るという経理処理がされている。

同館が配布している「アーブしが ご案内」のチラシによると、一般利用者の会場使用料は、大ホール(定員50〜70人)で3時間26,000円、会議室で1万円前後の料金が設定されている。青年会館が県に提出した実績報告書では、会場使用料21万円と24万円を計上しているが、これらは何を基に料金設定したのかは不明。

実績報告書をチェックし、補助金を支出している滋賀県子ども青少年局の担当者は、「ゼミナール事業の会場使用料については、わかりません」と話している。

同館は青年会館ゼミナール事業で、宿泊費を「収入」でなく「支出」として処理し、全額負担していたことが既に明らかになっており、会場使用料も同様のパターンになっている。

↓滋賀県青年会館(アーブしが ご案内)
↓2017年度滋賀県青年会館ゼミナール事業収支決算書