大津市の住民監査請求では、他都市ではみられない「市長の意見書」が監査委員へ提出されました。監査委員は、結論を「監査結果」の中にまとめる際、「市長の意見書」の一部を切り貼り(コピペ)していたことが、情報公開請求で開示された文書でわかりました。その中でも特に目立ったのが「土砂の収集」の部分でした。
ウオッチドッグでは、
①監査請求人の市民らが作成した「監査請求書」
②それに対して佐藤市長が反論した「市長の意見書」
③監査委員が検討した結果をまとめた「監査結果:監査委員の判断」
これら3つの文書をそれぞれ比較しながら分析しました。
ウオッチドッグ記者とウオッチキャットの対話でわかりやすく解説します。
ウオッチドッグ記者
市民らが監査請求した内容はこんな感じ。
①「土砂、石、泥類は地域で処理してください」と、琵琶湖を美しくする運動実践本部の総会資料に書かれているのに、実際は土砂を収集している。
②各自治会へ「燃やせるごみと燃やせないごみ以外は回収しない」とチラシでお知らせしているのに、実際は土砂を収集している。
③2021年度の土砂量は、2019年度の約半分になっている。土砂を収集しないとしながら、前回より多い量の見積書で、4業者と随意契約している。
④琵琶湖市民清掃の土砂収集について、大津市から一貫性のない、矛盾した指示が毎年度、繰り返されている。
⑤土砂は明らかにごみ収集対象になっておらず、契約違反であるにも関わらず収集されている。しかも、契約金の減額がされていない違法な支出である。
①「土砂、石、泥類は地域で処理してください」と、琵琶湖を美しくする運動実践本部の総会資料に書かれているのに、実際は土砂を収集している。
②各自治会へ「燃やせるごみと燃やせないごみ以外は回収しない」とチラシでお知らせしているのに、実際は土砂を収集している。
③2021年度の土砂量は、2019年度の約半分になっている。土砂を収集しないとしながら、前回より多い量の見積書で、4業者と随意契約している。
④琵琶湖市民清掃の土砂収集について、大津市から一貫性のない、矛盾した指示が毎年度、繰り返されている。
⑤土砂は明らかにごみ収集対象になっておらず、契約違反であるにも関わらず収集されている。しかも、契約金の減額がされていない違法な支出である。
ウオッチキャット
琵琶湖市民清掃では「土砂を収集しない」とアピールしながら、実は延々と収集続けていたニャ。側溝泥がそんなにあるかと不審に思うほどのとてつもない量だったニャ。便乗投棄を疑ったニャ。
「市長の意見書」に書かれている反論はこんな感じ。
①自然由来のものは、公共の場所を中心に差支えない範囲での自己処理等を要請している。
②気候変動による豪雨災害の頻発化や激甚化を心配され、作業が根強く行われている。
③風水害等から自ら守ろうとする住民感情等に鑑みても、琵琶湖市民清掃において土砂の収集を一律にやめることは困難である。
④琵琶湖市民清掃に伴い回収された土砂のうち、悪臭を放つと地域の良好な住環境が損なわれる。
⑤不要物を衛生的かつ迅速に処理し、公衆衛生の確保を期すうえで必要な措置である。
⑥土砂の収集を業務の範囲に含め、費用を支出するのは行政上の理由がある。
⑦市民清掃に参加する団体に対し、自己処理を働きかけるとともに、漸新的に土砂の排出抑制を続けていく。
⑧令和3年6月4日付けで、やむえず排出された土砂に限り回収することに追加通知した。
①自然由来のものは、公共の場所を中心に差支えない範囲での自己処理等を要請している。
②気候変動による豪雨災害の頻発化や激甚化を心配され、作業が根強く行われている。
③風水害等から自ら守ろうとする住民感情等に鑑みても、琵琶湖市民清掃において土砂の収集を一律にやめることは困難である。
④琵琶湖市民清掃に伴い回収された土砂のうち、悪臭を放つと地域の良好な住環境が損なわれる。
⑤不要物を衛生的かつ迅速に処理し、公衆衛生の確保を期すうえで必要な措置である。
⑥土砂の収集を業務の範囲に含め、費用を支出するのは行政上の理由がある。
⑦市民清掃に参加する団体に対し、自己処理を働きかけるとともに、漸新的に土砂の排出抑制を続けていく。
⑧令和3年6月4日付けで、やむえず排出された土砂に限り回収することに追加通知した。
もっともらしい内容のように見えるけど、側溝泥の収集については、大津市河川課へ連絡したら、いつでも回収してくれるニャ。参加団体へ教えてあげればすむことだニャ。
大津市の「美化活動等に伴うごみの収集依頼書」にも、「土砂、石、泥類の収集は行いません。道路・河川課の管理者へご相談してください」と書いているしね。依頼書の該当部分にわかりやすく赤線を引いてみた。
「市長の意見書」では、土砂は廃棄物なのかどうか言及していない。環境省のホームページには「廃棄物」の定義として、土砂は廃棄物でないとはっきり書いてある。市長の意見書では、土砂を「廃棄物」とは書けないから、「不要物」と書いてごまかしている。
「廃棄物」でないものを、廃棄物減量推進課が家庭ごみの4業者へ収集を委託しているのがそもそもおかしいニャ。
さてさて監査委員は、この「市長の意見書」を受け取り、土砂の収集についてどんな判断をしたのかなあ。
ニャニャ! 大津市の監査委員は、そっくりそのまま「市長の意見書」をコピペしたー!
監査委員の判断はこんな感じ。びっくり! ほぼ丸ごと全文、市長の意見のコピペ(赤線箇所)。
①自然由来のものは、公共の場所を中心に差支えない範囲での自己処理等を要請。
②気候変動による豪雨災害の頻発化や激甚化を心配され、作業が根強く行われている。
③風水害等から自ら守ろうとする住民感情等に鑑みても、琵琶湖市民清掃において土砂の収集を一律にやめることは困難である。
④やむえず排出された土砂に限り回収することに追加通知した。
①自然由来のものは、公共の場所を中心に差支えない範囲での自己処理等を要請。
②気候変動による豪雨災害の頻発化や激甚化を心配され、作業が根強く行われている。
③風水害等から自ら守ろうとする住民感情等に鑑みても、琵琶湖市民清掃において土砂の収集を一律にやめることは困難である。
④やむえず排出された土砂に限り回収することに追加通知した。
「市長の意見」=「大津市の監査委員の判断」ってこと。無茶苦茶だニャ。
「実践本部により土砂を回収しない方針が示されたが、関係者の理解が得られず、問い合わせや意見が多く寄せられたことから、やむを得ず排出された土砂に限り回収する」という部分も気になるニャ。
土砂を回収しないことに反発する「関係者」って誰なの? 監査委員は調査していないのかニャ。土砂を回収しないことに反対する意見がどれぐらい出ていたのかニャ。監査委員には判断の根拠を示してもらいたいニャ。
「実践本部により土砂を回収しない方針が示されたが、関係者の理解が得られず、問い合わせや意見が多く寄せられたことから、やむを得ず排出された土砂に限り回収する」という部分も気になるニャ。
土砂を回収しないことに反発する「関係者」って誰なの? 監査委員は調査していないのかニャ。土砂を回収しないことに反対する意見がどれぐらい出ていたのかニャ。監査委員には判断の根拠を示してもらいたいニャ。