大津市の市民センター統廃合問題で、井上佳子市民部長は、「自治連による市民センターの私物化はないです」と答えました。過去の自治連の補助金の実績報告書を網羅しているウオッチドッグ記者は、「いやいや、そんなことないでしょう」と証拠文書を添付して、市民部長へお伝えしようと思い「ウオッチ大津№111」で記事にしました。市政透明化の一助になればと、そんな願いからでした。今回は、その添付した実績報告書を探した経緯をお伝えします。

ウオッチドッグ記者が集めて保管している補助金関係の公文書は、けっこうな量があります。一応、事業ごとに分類してますが、その中から、該当する文書を探すのは時間がかかります。

その時、ふと思い出しました。「あそこにあるかも」。
2014年当初、ウオッチドッグ記者は、自治連合会が主体団体の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」が取り組んでいる「琵琶湖市民清掃」の補助金使途を調査していました。その時、入手した公文書を見て、愕然としました。「こんな胡散臭い領収書形態や不適切使途で、補助金をだしている( ゚Д゚)何をやっているんだろう大津市は」と。

そこで、「びっくり領収書」の数々を、他の実績報告書とは別にして、青色のファイルに入れ、いつでも取り出して、いろんな人に見てもらおうと思いました。「びっくり領収書! 2013年度・琵琶湖市民清掃」です。該当学区でも、全てをファイルできなかったので、領収書の一部を選別していました。

4年目にこのファイルを取り出して、再度、眺めていて、あることに気づきました。「これって、広域支所に選定された候補学区とほぼ一緒じゃん」。当時は、どこの学区自治連合会長がどんな背景を持っているのかなどわからず、とにかく「びっくり領収書」だけで選別していました。

広域支所の選定候補7学区のうち、堅田以外の6学区の実績報告書がファイリングしてありました。過去、ウオッチドッグ記者が選んだ「びっくり領収書」の学区は、和邇、坂本、平野、膳所、晴嵐、瀬田で、ここまでは広域支所候補の学区。それ以外に、滋賀、日吉台、藤尾、長等、下阪本の琵琶湖市民清掃の実績報告書を「びっくり領収書ファイル」に入れていました。

読者の皆さんも「びっくり領収書ファイル」の領収書の数々をご覧ください。これが、市民みんなが納めた税金の使途で、チェックしているのは行政機関の大津市。滋賀と晴嵐の両学区の実績報告書の一部は、「ウオッチ大津№111」で掲載しているから省きました。びっくり領収書としてファイルした文書は、晴嵐学区がダントツ1位でした。

今回の新たな調査で、大津市議会の最大会派、湖誠会(自民党)が「琵琶湖市民清掃へ積極的な支援を図られたい」と市長へ2019年度の政策要望書を提出していたことも判明しました。参照記事:無題事業「琵琶湖市民清掃」へ積極的支援/自民会派の政策要望書で/琵琶湖市民清掃№25

過去から延々と続く、不適切使途の事業へ、「もっと支援を」ですって。こんな領収書を堂々と大津市へ出して事業をしていた団体へ、もっと金と人を出せってことでしょうか。こうした実態が長い間まかり通ってきたのは、行政を監視する機能を忘れた市議会の最大会派、湖誠会(自民党)の責任と、“ポチ”メディアの責任が大きいと思いました。

↓「びっくり領収書、2013年度・琵琶湖市民清掃」から。一般廃棄物の無許可業者への謝礼金の領収書と支払い明細書、役員らの食事代など。