大津市の佐藤健司市長が代表を務める自民党瀬田東支部が、2018年度の政治資金収支報告書を提出せず、滋賀県選挙管理委員会から昨夏「督促状」が出されていた問題で、大津市秘書課は19日、取材に対し「政治団体のことで、佐藤市長の公務ではないので、市としてはお答えさせていただいておりません」と答えた。

ウオッチドッグは「佐藤氏が県議時代に督促状まで受け取りながら、半年以上もそのまま放置し、大津市長に就任後も未提出なのはなぜか?」と説明を求めた。しかし、秘書課は「大津市と関係がない」という一点張りだった。秘書課の担当者は「政治団体の自民党瀬田東支部(2018年当時の代表は佐藤市長)へ、連絡してください」と話したが、連絡先の電話番号も知らないという。

ウオッチドッグは連絡先を調べ、3月19日から23日にかけて複数回電話したが、一度も応答がなかった。留守番電話にも伝言したが折り返しはない。

県選管によると、自民党瀬田東支部の代表は2020年1月1日、佐藤市長から幸光 正嗣市議(新和会)に変更された。

↓政治資金規正法/「目的と基本理念」

(目的)
第一条 この法律は、議会制民主政治の下における政党その他の政治団体の機能の重要性及び公職の候補者の責務の重要性にかんがみ、政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治団体の届出、政治団体に係る政治資金の収支の公開並びに政治団体及び公職の候補者に係る政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする。

(基本理念)
第二条 この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
2 政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たつては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。