大津市自治連合会が2024年10月26日、琵琶湖ホテル(瑠璃の間)で、盛大なパーティーを開催した。情報公開請求で開示された座席表によると参加者は137人だった。しかし、そのうち48人を黒塗りにした。つまり、市民に公開すると不都合な人物だと市側が判断したことになる。
各学区自治連合会からはそれぞれ2〜3人が参加している中、大津市自治連合会長の地元、田上学区自治連合会は断トツで、最大の10人が参加していた。会長以外の9人の役職や氏名が黒塗りにされた。誰が参加したのかはわからないままだ。
市自治連合会は市からの補助金300万円と自治会員から会費を上納させて運営している。
70周年記念パーティーの座席表(48人を黒塗りに。部分公開)


上の座席表が、2024年の70周年記念式典の座席表。下の座席表が2014年の60周年記念式典の座席表です。
10年間、大津市と大津市自治連合会、大津市議会議員らの動向をウオッチしてきたウオッチドッグ記者は、2つの座席表で面白いことをいくつか気づきました。面白いのでシリーズで少しずつ紹介していきましょう🎵
10年前、60周年記念パーティーの座席表(全て公開)


60周年記念式典パーティーは参加者は多いですが、座席表に関しては一応、公平さを保とうとした苦心の跡がみられます。座先表の配置図もアルファベットで統一して、各学区ごと、市議会議員ごと、県議会議員ごとに分けています。
しかし、70周年記念式典パーティーの座席表は、いわゆる発言力のある学区が幅を利かせています。自治連内での力関係で座席の位置を決めたような印象を受けます。
演台に向かって前方の「松」「竹」「梅」など漢字グループの卓に、自治連のドンたち、市長や市議、県議、部長らが陣取っています。そして、後方に位置するアルファベットの席には、力の弱い学区自治連会長と、ドンらが引き連れて来たであろう一部学区の自治会の会員らが置かれています。
他学区の参加者は2、3人のところ、目立つのは田上学区。大津市自治連合会長の北川吉男氏の地元で、10人も参加していますね。そのうち、北川会長を除く9人は黒塗り。学区により参加人数の不均衡がありますが、この人たちの会費は誰が支払ったのでしょうか? 例えば、田上学区は総額12万円(1万2000円×10人)のパーティー会費を、どうやって支払ったのでしょうか?
70周年記念パーティー(H席)田上学区自治連合会 9人黒塗り

最上席の「松」の卓には、佐藤健司市長と幸光正嗣市議会議長、田上学区自治連合会長で市自治連合会長の北川吉男氏、そして、氏名と肩書きの一部が黒塗りにされた「大津市自治連合会」関連の人物ら7人が座っていたことになる。最上席は一般に、招待された人たちが座るはずだが、主催者である市自治連合会長が堂々と座っている。この組織の歪みがくっきりと浮かび上がる。
70周年記念パーティー「松」席 市長、議長、田上学区自治連会長(市自治連会長)ら


大津市自治連合会長で、田上学区自治連合会長の北川吉男氏は、60周年記念式典の際も田上学区自治連合会長でした。当時の座席は前から4列目の「S」席。
10年経って、ようやく「市自治連会長」の役回りが自分に回ってきたとうれしかったことでしょう。席は最上席の「松」。市長や副市長、市議会議長らと同じ席。地元の面々を多数引き連れて来たのかもしれません。満面の笑み? 時代遅れの感覚としか言えませんね。今は、コンプライアンス重視の令和ですよ。