地方のローカル局「チューリップテレビ」が2016年、富山市議会議員らの政務活動費の不正を暴き、14人の市議がドミノ辞職した。あれから、3年半。市議らのその後を追った政治ドキュメンタリー映画が、2020年8月から各地で上映されている。でも、滋賀県内ではまだ上映されていない。
↓はりぼて「解説」
https://haribote.ayapro.ne.jp/info/kaisetsu
これよ。これ。結局、こうなるのよねぇ。
身近な例として、長いこと自治連会長をやっている爺さんたちと近い種族かもニャ。もっと、パワーアップさせた感じかニャ。
【取材メモ】「いつなら?」「わかりません」/青年会館の事務長との一問一答/岩永理事長への取材で/ウオッチ滋賀№9
国会議員の元政策秘書(地方公務員出身)が、国会議員の生態を赤裸々に書いた本で、2012年と2013年発行と少し古いけど、実態はほぼ変わっていないと思う。延々とこんなことを続けているということでしょうね。
「滑稽」といえば、明治のジャーナリスト、宮武外骨が発行した「滑稽新聞」も「滑稽」を使っている。滑稽新聞は、汚職政治家や官吏らを徹底追及していた。明治の滑稽新聞は、風刺画満載で、めちゃくちゃ面白い。
汚職政治家らの生態を観察すればするほど、虚飾だらけの実態が剥がれたときのあがきと人間くささに、笑いが生まれるってことね。
国会議員というのは自分の感情と欲望に最も忠実な人種だとも言えよう。自分の快不快がそのまま善悪の価値判断や行動規範となり、欲望のままに勝手放題に振舞う。まさに野蛮人の所業に等しいのだが、これが身近な観察者の目にはひどく滑稽に映る。
「国会議員 裏物語」朝倉秀雄著 より
オススメ本2冊の目次欄から、一部、抜き出してみた。これが、実像か。
・ウラ献金の温床ー「陳情」という名の口利きビジネス
・口利き料の分配で必ずモメる議員と秘書
・カネを生み出す「政治資金パーティ」と「昼食会」
・ドサクサに紛れて「横領」される「官房機密費」
・解党のたびにどこかに消えてしまう政党交付金
・デタラメすぎる党員資格
・選挙のために子供まで丸め込む国会議員
・警察署長を接待、捜査本部にはカップ麺
この項を読んで、「なるほど」と合点した。自治連会長らは、議員らがやっていることをパクリますからねぇ。
・他人の書いた本で「出版記念パーティ」
・厚顔無恥でホラ吹きでないとなれない国会議員
・多くの議員は「予算書」が読めない
・偉いヤツほどよく眠る
・昔はヤクザの親分出身の代議士までいた
・日本の国会議員は仕事が嫌い?
・自分ではなかなか作れない質疑応答
・「歳費」と「期末手当」で年間1835万円
・米国1340万円、英国500万円、仏国840万円
・無税で領収書のいらない「月額100万円」
・何に使ってもチェックされない
・議員1人当たり月65万円が支給される「立法事務費」
・45万円は議員たちがフトコロに
・会期中に「1日6000円」の議会雑費
・「無料航空券」がゴルフ場通いに使われる理由
・JRパスでグリーン車に乗りまくる
・「女房の分までタダになればいいんだが」
・ラブホテルとして使われる「議員宿舎」
・「海外視察」予算5億円の使われ方
・湯水のようにカネがかかる議員稼業
・カネが飛んでいく地元でのつきあい
・議員のカネにタカる「選挙ゴロ」と「土地の顔役」
・選挙激戦区に政党交付金「3000万円」
・年間14億円の「官房機密費」
・国会対策、マスコミ対策、そして「持ち逃げ」
・秘書→第三者→議員という「迂回献金」
・何の打算もなく献金する者など滅多にいない
・抜け穴だらけの「政治資金規正法」
・政治家の財布は最低でも3つある
・トンネルを使えば企業・団体献金も受け取れる
・政党支部は政党がいくつでも自由に作れる
・党や派閥で法の「抜け穴」を教える勉強会
・外国人から政治献金を受けた議員たち
・票もカネも「支持母体」が丸抱え。笑いが止まらない参議院比例区選出議員
・公共事業の削減で政治家はますます暗躍する
・騙されているとも知らず謝礼を支払う陳情者
・新たな政治資金ルートを生む「議員連盟」
・政界に寄生する「政治ブローカー」
・選挙制度までカネ儲けのネタにする
目次を抜き出したが、ほんの一部だ。「『国会議員とカネ』元政策秘書が見た『バラマキ』と『珍金術』」」の冒頭部分より、これまた面白い箇所を抜き出した。
国民の代弁者であり、人の模範となるべき彼らの多くが人としての当たり前の良識すら持ち合わせていないことである。そのくせにはカネには貪欲で、1円でも懐に入れようとする。利権を狙って猟犬のように永田町界隈を徘徊する。遵法意識は希薄で、カネのためには規範などまるで眼中にない。かつて筆者に圧力をかけてきたゴロツキのような地方議員たちと少しも変わりがない。
「『国会議員とカネ』元政策秘書が見た『バラマキ』と『珍金術』 朝倉英雄著」より
しかし、待遇や特典の点から見れば、国会議員は地方議員と比べものにならないほど厚遇されている。減らされたとはいえ2000万円近い歳費、税金がかからず領収書もいらない年額1200万円の文書通信交通滞在費、わずかな諸経費を支払うだけで提供される快適な議員会館の執務室、市価の5分の1以下で住める議員宿舎、タダでグリーン車に乗り放題のJRパス(国会議員鉄道乗車証)、最大4往復分までもらえる無料航空券、細かなことだが市外電話の基本料金の公的負担等々と、まさに至れり尽くせりだ。
国会議員1人にかかる費用は直接、間接併せて年1億円を超えると言われているが、これらはすべて国民の血税で賄われる。
これほど優遇されているのにもかかわらず国会議員たちは先にも書いたように、カネに貪欲で決して銭勘定を忘れない。なぜなら、次の選挙にも出て国会議員を続けようと考えれば(つまり、ほぼ全員の国会議員)、湯水のようにカネを使う必要があるからだ。カネを工面し続けることが国会議員の仕事といっても過言ではない。ワル知恵を働かせカネを掠め取り、虎視眈々と儲け話を探しているのが国会議員という生き物である。