新型コロナウイルス感染の影響で、社会が激動した今年2月から9月までの大津市議会(通常会議)の一般質問で、湖誠会の草野聖地市議(長等)が、一度も質問していなかったことがわかった。さらに、草野市議が所属している会派、湖誠会は、9月通常会議で、市議8人中、4人しか質問に立たなかった。6月通常会議でも、1人しか質問に立っていない。9月通常会議で、他会派では、市民ネット21の嘉田修平市議以外、ほぼ全市議(議長、副議長を除く)が質問していた。

湖誠会には、市議会で質問しない議員が多数いるが、そのうち、草野市議は、2月から9月まで質問ゼロだった。沈黙市長に倣ったような「沈黙市議」の地位を確立しつつある。

9月通常会議で、質問しなかった市議は、下記の通り。(敬称略)
 湖誠会:草野聖地(長等)、川口正徳(田上)、近藤眞弘(瀬田)、津田新三(堅田)
 市民ネット21:嘉田修平(逢坂)

ウオッチドッグの取材に、市議会事務局は、「議員の仕事は、質問だけではない」と話しているが、市議会は、各委員会の様子を映像中継していない。市議会の通常会議では、議員が、市長ら執行部へ質問する姿が、映像として映し出される。市民は、その市議らの姿や質問内容を見て、市政に対する監視機能が機能しているか、関心をもって取り組んでいるテーマは何かについて、理解できる。選挙で誰に投票するか、参考にすることができる。質問する市議の姿と話ぶりは、人物像を市民が知る手がかりとなる。

例えば、湖誠会の竹内照夫市議は、9月市議会の通常会議で、「膳所駅周辺整備推進事業について」を質問しているが、昨年11月の通常会議でも、同じ内容の質問をしていた。それ以外はなし。2月から6月の通常会議では、質問に立っていない。当選7回、市民の税金から長年、議員報酬を受け取ってきた老舗会派の幹事長は、新型コロナ禍の影響で、生活困窮者が続出する社会状況下でも、関心あるテーマは、地元の膳所駅周辺整備だけなのだろうと推察できた。

↓2020年9月市議会の通常会議の質問

↓2019年11月市議会の通常会議の質問

湖誠会は7月に、「議会だより」を作成し配布しているが、そこに書いている内容と、実際の言動が違うのではないか。

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ウオッチドッグ記者
大津市議会・湖誠会の話題ですよー。いつもの通り、キャットさん、オウムくん、後は、よろしくー。
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ウオッチキャット
にゃあ。市議会ドン、ドンの竹内照夫市議が、2020年7月発行の「湖誠会・議会だより」の冒頭で、幹事長として、挨拶してるニャ。

「湖誠会は二元代表制の一翼を担う市議会の責任ある会派として、所属議員一丸となって誠心誠意市民の皆様に寄り添う施策の実現に向けて前向きに取り組んでまいる所存であります」

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ウオッチキャット
それなら、通常会議で、全員が質疑に立つぐらいの熱心さを見せてほしいニャ。湖誠会市議らの市民に寄り添う施策って、何を指すんだろう?

市民センター統廃合問題のとき、大津市民から3万筆以上の反対署名が市へ提出されても、湖誠会はダンマリ状態だったニャ。
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キャットの相棒・オウムくん
ダンマリ、ダンマリ。
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竹内照夫市議といえば、市議選で「大津に心をとりもどしたい」という美しい公約を掲げていたニャ。市議会ドンのホームページを覗くと、ドンの周りに星☆彡のようなキラキラ飛んでいたニャ。
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それを見たウオッチドッグ記者が、腹抱えて笑っていたニャ。市議会ドンは、強面なのに、実は「誠心誠意」とか「寄り添う」とか、「心」とか優しい言葉や、キラキラとか可愛いものが好きなのかニャ。
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好き好き、大好き。
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お仲間の大津市自治連合会も、連合会を紹介するチラシを、選挙ポスターのような作りから、可愛い可愛いチラシに変えていた歴史もあったニャ。このときも、ウオッチドッグ記者が腹抱えて笑っていたニャ。自治連が、可愛いチラシを作成したので、ウオッチドッグが、市民の皆さんにお知らせしてあげたこともあったニャ。
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あった、あった。

「自治連っぽいチラシ」はどこへ?/HPも「可愛いチラシ」に差し替え/大津市自治連合会/ウオッチキャット№18

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チラシといえば、2020年7月発行の湖誠会のチラシが、7月に届いていた。市から各会派に出している政務活動費で制作したのかニャ。毎回、議場で勢ぞろいしている全員集合の写真を使うのは、書く内容がなくて、紙面がスカスカになるから、埋めるための手段じゃないかニャ。前面で集合写真を使っているのに、裏面もまた顔写真入り。もう、勘弁してって感じだニャ。
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かんべん、かんべん。
2020年7月発行「湖誠会」の議会だより
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裏面は、地域をピンポイントで指し、「地元のために働くから応援してね」というアピール見栄見え。だったら、「大津市議」を名乗らず、「堅田市議」とか、「平野市議」とか、地名を前につけてほしいニャ。議員への政務活動費は、大津市内の全世帯から徴収した税金の一部から捻出されたものだニャ。
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名のれ、名のれ。
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新型コロナの緊急事態宣言下の議長と副議長は、2人とも湖誠会所属議員だったけど、何してたのかニャ。議長がBCPについて本領発揮できたニャ。この「議会だより」では、「感染症に対しては、想定が十分ではありませんでした」とだけ。新型インフルエンザ等の感染症の項目は、元々BCPに入っていたニャ。やろうと思えば、柔軟に出来たニャ。それでも動かなかった理由について、言及なし。議長の責任についても言及なし。よそ事のような記述だニャ。
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よそ事、よそ事。
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6月通常会議の一般質問で、湖誠会では、8人中1人しか質問していなかったのに、「6月通常会議一般質問」の下に小さく「※質問順に掲載しています」と書いてあったニャ。1人しか質問していないのに、掲載順ってどういう意味かニャ。謎だニャ。
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謎、謎。
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沈黙市長の夢あふれる市議会で、佐藤健司市長に倣って沈黙を続けている湖誠会の草野聖地市議に対して、ウオッチキャットは、「質問ゼロで賞」をここに表します。
受け取ってニャ。
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受け取って、受け取って
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ありがとう。キャットさん。
ウオッチドッグ記者は、湖誠会の過去の「議会だより」を眺めて面白いことに気づきました。
毎年、毎年、同じ紙面づくりが多く、議員らも同じ言葉を使いまわしていますねぇ。

草野聖地市議は、2017年から、2019年1月発行までの湖誠会だよりで、「子どもは地域の未来です。地域の子どもたちの笑顔を増やし、全ての皆様の元気につながるよう最善を尽くします」という言葉を、3年間、使いまわしてました。使いまわしをする同じような市議が何人かいました。

さらに、2020年7月発行と1年前の2019年7月発行で、同じ言葉をそのまま使ってました。

「地域の皆さんが互いに協力しあって、豊かな生活が送れるように、子どもたちの笑顔がひとつでも多くなるように、地元の議員としてできることを精一杯取り組んでまいります」と書いていました。とりあえず、「子ども」、「笑顔」という言葉を入れれば、市民にウケがよいと思っている狙いが露骨に見えますね。
【1年前】2019年7月「湖誠会」の議会だより
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2019年7月発行で、湖誠会から、議長、副議長が選出されたことを大々的にPRしていた割には、2020年7月発行では、議長らの退任の挨拶文もなし? コロナ禍の県内第1波(2020年3月から5月)時期の議長、副議長は、湖誠会市議でした。

毎年、同じだった挨拶文がわかりやすいように、草野市議の部分を、赤枠で囲んでおきました。
【1年前】2019年1月「湖誠会」の議会だより
【2年前】2018年1月「湖誠会」の議会だより
【3年前】2017年1月「湖誠会」の議会だより
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いい加減な紙面づくり。「とりあえず、同じものを作っておけ」という感覚でしょう。こんな理想論を語る、しょうもない「議会だより」のために、政務活動費(税金)を使うな、と思いました。市民生活の現状や社会状況の各種調査データ、議会に届いた市民の声の分析など、市政に生かせるものを勉強して発表したらどうよ、と思いました。自分の足で調べて、政策のひとつやふたつでも提案しろよとも思いました。