2024年4月8日、福岡市を拠点としている調査報道サイト「ハンター」が、鹿児島県警から強制捜査を受けた問題で、発端となったのは鹿児島県警による「警官不祥事の捜査記録」の隠蔽であることが「ハンター」の報道から浮かび上がった。
そもそもは、2022年3月8日にニュースサイト「ハンター」が報じた、下記の記事に遡る。
コロナ療養施設で職員が性行為|鹿児島県医師会に問われる規範意識(1)
記事内容を要約すると、「2021年8月~9月までの期間に、鹿児島県医師会の男性職員(当時)による女性スタッフへ不適切なわいせつ行為が、新型コロナ療養施設で行われことが発覚して、南日本新聞(地元紙)などが概要を報じた」という内容。下記、被害にあったとされる状況を「ハンター」の記事から抜粋する。
「背後から抱きしめたりキスを強要するといった行為だったものが、職務上の接触が重なるたびにエスカレート、わいせつ行為は一線を越えるまでになっていった。女性スタッフはその度に抵抗したが、相手の巨体と力の前になすすべなく、恐怖もあいまって固まった状態になっていたという。女性スタッフの異変に気付いた勤務先の同僚が、事情を聞いて「事件」が発覚。女性スタッフは鹿児島県警に告訴状を提出し、県警はこれを受理している。」~2022年3月8日付・ニュースサイト「ハンター」より~
2021年頃といえば、新型コロナに感染した患者の療養施設が不足しているということで、自宅療養を余儀なくされた例が続出していた時期では。当時、ウオッチドッグでは、自宅療養者向けの「自宅での過ごし方」としてパルスオキシメーターでの健康観察や食料品の配達支援に関する県情報をお知らせしていた。
こんな時期に、「鹿児島の医師会は何やってるの」と呆れるわ。
「自宅での過ごし方」、食料品の配達支援、健康観察の方法…/県ホームページでお知らせ/新型コロナ自宅療養者らへ向け/ウオッチ滋賀№64
2022年当時、「ハンター」は鹿児島県のくらし保健健康福祉部・健康増進課を取材している。鹿児島県側は、ハンターの取材に対して「(鹿児島)県医師会に対し事案の詳細な内容を調査し、迅速に報告することを求めた」とコメントしていたという。「ハンター」は記事中で、「踏み込むことを避けた。生ぬるい対応と言うしかない」と断じている。
鹿児島県が「(鹿児島)県医師会の調査を待つ」と悠長なことを言っていたので、それ以降「ハンター」は医師会へ取材攻勢をかけた。次回は、「ハンター」による鹿児島医師会の取材報道を解説する。