政府は2月中旬、「マスク不足を解消するため、官民連携して、毎週1億枚以上のマスクを消費者の皆さんに届けます」とアピールしながら、結局、店頭にはマスクは並んでいない。一方で、台湾は、米欧などへ1千万枚を送れるほどのマスク生産体制になっているという。
4月2日付の朝日新聞が「台湾が『マスク外交』で存在感狙う 米欧などへ1千万枚」というタイトルの記事を出していた。
https://www.asahi.com/articles/ASN41779DN41UHBI00Y.html
新型コロナウイルス対策でマスクの増産に取り組む台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は1日、米国や欧州など感染拡大が続く国々の医療関係者に、マスク1千万枚を贈ると表明した。世界保健機関(WHO)への参加が認められないなか、「マスク外交」を通じて台湾の国際社会での存在感をアピールする。
↓2020年3月27日付・NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200327/k10012352821000.html
なぜ、台湾のコロナ対策が爆速である理由を、日台の「政治システム」の違いとして、プレジデントオンラインが取り上げている。
https://president.jp/articles/-/34226
3カ月目で、1世帯、たった2枚の布マスク配布。
↓参照:2020年3月2日付・ウオッチドッグ
姿を現さない佐藤市長/危機管理能力に早くも疑問符/どうなる新型コロナ対策/ウオッチ大津№162
翻って、日本では、安倍首相が4月1日に、2枚の布マスクを全世帯に配布することを表明して、批判の嵐が起きた。批判の中、布マスク配布の発起人のメンバーでもある経済産業省の役人が、自らのフェイスブックに、布マスクを勧めた真相の裏話を投稿をしていたことが話題となっていた。
↓2020年4月7日付・論座
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020040600005.html?page=1
マスク2枚の真相[シェアしてほしい話]
エラくバカにされているこの話。政府マスクチームで関与した身としては、企画の「真意が伝わらなさすぎて残念なので、ちょっと説明します。(広報がマズすぎて凹む)。
なぜこんなことを企画したか?
・飛沫感染防止のため、マスクはしてもらいたい
・しかし、「不織布の使い捨てマスク」(医療用サージカルマスクも一般用マスクも、実は中身は同じ)には生産能力限界がある
・だから、使い捨てマスクは医療機関に優先的に回したい。そのため、僕ら国民一般は、繰り返し洗濯できる「布マスク」か「自作マスク」あたりで凌ぎたい
・ただ、この昔懐かしの「布マスク」など今時作ってない。政府が買い上げる約束でもしなけりゃ、メーカーは怖くて何億枚も作らない。だから政府買い上げの形で発注する必要があった(200億払う理由はここ)
・また、配布の時に行列ができて感染クラスターをつくる恐れがあるから、日本郵便の全戸無差別配達サービスでやるしかない(輸送費をかける理由はここ)
・なお、平均世帯人数は約2人。ここの世帯人数に合わせて丁寧になど配れないし、まずは2枚配るのが精一杯だから、まず2枚。
もちろん、
「オレは要らない」って人もいるでしょう。
そういう方も、ひとしきり文句垂れていただいた後は、
「2枚では足りない、もう一枚欲しい世帯」に隣近所で融通するとか、そういう地域市民社会の機能回復にぜひつとめていただけましたら、、、日本の社会ってそういうの苦手じゃないはずだとおもってますんで。
布マスク2枚配布を推進した経済産業省の役人がFacebookに書いた炎上文